B2Bマーケティングvol.06|「よい商談」を創出するためにマーケティングが取り組むこと
BtoBマーケティングはリード(見込み客)を多く集めてくることも大切ですが、しっかりと「商談を創出し契約する」ことを見据えて取り組むことがとても大切です。
商談数を増やすことが全てではなく「よい商談」を創出することが重要なのです。
マーケティングと営業の間にあるプロセス
リード(見込み客)と積極的にコミュニケーションを図り、お客様の興味関心を高めてから商談に進む、いわゆる「インサイドセールス」の取り組みについてはこれまでのコラムで解説してきました。
過去の記事:インサイドセールスを3分で分かりやすく説明
マーケティングによって獲得してきたリード(見込み客)は、マーケティング担当者の手から離れインサイドセールスへと担当と責任が移行して行きます。
ですが、マーケティング担当者はここでもしっかりと関与して、インサイドセールスのプロセスやトークスクリプト(台本)の改善を遂行していかなければいけません。
マーケターはリード(見込み客)を獲得することが仕事ではなく、契約までのプロセスをイメージ・設計して取り組むことが求められるのです。
また、大企業であればマーケティングとインサイドセールスで役割が明確に決められているかもしれませんが、中小企業の場合は兼任していることも多々あります。その場合は実際に実務も兼ねているためより業務を横断する力が求められます。
マーケティングプロセスの一例
ゴールに向けてコンバージョン(CV)ポイントを設定するパターン
マーケティングプロセスをうまく設計しているケースとして、コンサルティングサービスを事業とされている企業の一例をご紹介します。
経営コンサルティングやITコンサルティングなど、「コンサルティングサービス」は多くの企業様で取り入れられています。コンサルティングは会社の経営に関わる場合も多く、それだけ重要なサービスであるため、費用も高額となってきます。
そのため、リード(見込み客)からいきなり高価なコンサルティングサービスの契約を目指すのではなく、無料や安価なサービスから提供していき、お客様との関係値を構築した上で本命のコンサルティングサービスの契約を目指すというプロセスです。
無料のサービス、情報提供
まずはメールマガジンやコラムなどを活用して無料でお役立ち情報を提供します。そこでリード(見込み客)を獲得するとともに、お客様との関係を構築していきます。
安価なサービス
その後、無料版より凝ったホワイトペーパー(資料)を安価に販売したり、参加費数千円〜数万円程度の経営セミナーを開催して有料顧客へと引き上げます。
本命のコンサルティングサービス
これらのプロセスを踏みながらお客様との信頼関係を構築していけば、本命のコンサルティングサービスをスムーズに、そして期待値も高い状態で商談を行うことが可能となります。
安価なサービスを間に挟んでいることもポイントで、いきなり高価な契約を強いるのではなく、まずはハードルを下げた契約を結ぶことで、結果として高価な商品に対するお客様のハードルを下げることができているのです。
資料請求と無料トライアル
よくあるパターンとして「資料請求」と「無料トライアル・サンプル」を設定しているケースがあります。そこまで高価でない商品やサービスを提供している場合は、こちらでも十分に見込みのある商談ができるでしょう。
企業が契約をするまでのプロセスを考えると、たとえ無料でもいきなりトライアルなどで試そうとするケースは少ないと思われます。しっかりと商品を理解してもらうためにも「資料」はしっかりと用意しておきましょう。
プロセスを細かく設定すれば良いというわけではありません。あくまで、メインの商品を契約してもらうためにスムーズにお客様との関係を構築していくことが目的です。
ぜひ皆様も、お客様の立場に立って自社の商品を契約するまでのプロセスで、どこの部分でハードルが高いのか考えてみてください!