2026.1.15

法定雇用率2.7%時代の障がい者雇用、“量”から“質”へ何が変わる?【Colorful Assist Blog】

法定雇用率2.7%時代の障がい者雇用、“量”から“質”へ何が変わる?【Colorful Assist Blog】

2026年7月、障がい者雇用の法定雇用率が2.7%に引き上げられます。
これは、企業にとって「採用数を増やす」だけではなく、「定着率を高める」ことが重要になる時代の到来を意味します。

厚生労働省のデータによると、障がい者雇用の離職率は雇用後1年以内で約4割。
採用しても定着しなければ、再採用コストや業務停滞のリスクが企業に重くのしかかります。
出典:厚生労働省「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」

では、今回の改正で何が変わるのでしょうか?
キーワードは“量”から“質”へ
単純作業に偏った雇用から、専門性を身につけられる業務へ。
キャリア形成を支援し、企業の戦力として活躍できる仕組みが求められています。

障がい者雇用の法定雇用率の最新動向

障がい者雇用促進法に基づく法定雇用率は、

2024年4月:2.5%に引き上げ、2026年7月:さらに2.7%へ上昇予定

これにより、従業員37.5名以上(約38名以上)の企業に障がい者1名以上の雇用義務が発生し、中小企業への対象拡大が進みます。
これは、障害者雇用の促進と多様な働き方の推進を目的とした改正です。


雇用率の計算方法と具体例

法定雇用率は、常用雇用労働者数に対する身体・知的・精神障がい者の割合で計算されます。
除外率(短時間労働者や休業者などの調整)が適用され、建設業などは2025年4月から一律10ポイント引き下げられます。

具体例(2026年7月以降、2.7%の場合)

常用雇用労働者数必要雇用数(端数切り上げ)
38名1名
100名3名
200名6名

さらに、週10〜20時間労働の精神・重度身体・重度知的障がい者は0.5カウント可能で、テレワーク活用により雇用しやすくなります。

参考URL:厚生労働省「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」

障がい者雇用の離職率の実態 – なぜ“質”が重要なのか?

障がい者雇用は採用後の定着が大きな課題です。
厚生労働省のデータによると、雇用後1年以内の離職率は約4割に達しており、障害種別によって大きな差があります。

障害別の定着率(括弧内は離職率)

障がい種別3ヵ月時点1年時点
身体障がい77.8%(22.2%)60.8%(39.2%)
知的障がい85.3%(14.7%)68.0%(32.0%)
精神障がい69.9%(30.1%)49.3%(50.7%)
発達障がい84.7%(15.3%)71.5%(28.5%)

精神障がい者が最も深刻で、1年後には半数近くが離職しています。
これは身体障がい者の60.8%と比べて約20ポイント低く、採用から定着まで継続的な支援が必須です。

離職の主な原因

さらに、「障がい者求人」での雇用と「一般求人で非開示」での雇用では、1年後の定着率に2倍以上の差があります。
障がい者求人で定着率70.4%に対し、非開示求人は30.8%に留まります。

企業が今から準備すべきこと – 「質の雇用」が企業の未来を変える

法定雇用率の引き上げは、企業にとって単なる義務ではありません。
障がい者雇用を「量」から「質」へ進化させることで、企業はIT基盤の強化、CSR効果、そして持続的な成長を実現できます。

そのために、企業が今から取り組むべきことは次の3つです。

業務設計の見直し「定型作業+スキル習得」が可能な業務を切り出す
職場環境の整備コミュニケーション改善、ITツールを活用した体調管理
伴走型サポートの導入採用後に“放置しない”仕組みで定着率を高める

こうした取り組みは、「障がい者雇用の新しいスタンダード」になると考えており、アストンでもこの方向性を目指し、体制づくりを進めています。
詳しい「伴走型サポート」や「IT業務でのキャリア形成」については、過去記事をご覧ください。

アストンの伴走型サポートhttps://aston.jp/2026/01/08/colorfulassistblog-vol8/
社内ITサポート(情シス)業務https://aston.jp/2025/12/24/colorfulassistblog-vol7/
アストンが取り組む「出勤時・退勤時の体調・気分チェック」https://aston.jp/2025/12/18/colorfulassistblog-vol6/

Colorful Assist Blogの発信について

アストンでは、障がい者雇用支援の取り組みを【Colorful Assist Blog】にて継続的に発信していきます。
誰もが安心して働ける社会の実現に向けて、IT業務を通じた新しいキャリアの可能性を広げていきます。
ぜひ、今後の発信にご期待ください。

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