なぜ「情シス業務」×「障がい者雇用」なのか?背景と社会的意義【Colorful Assist Blog】

企業のIT部門は、今や経営戦略の中核を担う存在です。
DX推進や業務効率化を進めるために、ITの役割はますます重要になっています。
しかし、その裏側で深刻な課題があります。
それはIT人材不足です。
一方で、日本では障がい者雇用が進んでいますが、依然として「定着」や「キャリア形成」に課題があります。
こうした課題を考えるうえで、まず押さえておきたいのは、障害にはさまざまな種類があるということです。
身体障害・精神障害・発達障害・知的障害など、それぞれに適した働き方やサポートが異なります。
今回の取り組みは、特に精神障害のある方を対象としていますが、障がい者雇用全体に共通する課題にも対応できるモデルです。
では、この2つの社会課題を同時に解決する方法はあるのでしょうか?
私たちが提案する答えが、「情シス業務」×「障がい者雇用」です。
情シス業務の全体像 – 攻めと守りのIT
企業のIT部門(情シス業務)は、大きく分けて次の2つの役割を担っています。
攻めのIT:企業の成長を加速させる役割
IT戦略の立案、システム開発・導入、DX推進など、企業の競争力を高めるための取り組み。
守りのIT:企業活動の基盤を支える役割
インフラ整備・運用、セキュリティ対策、ヘルプデスクなど、日々の業務を安定して支える取り組み。

このうち、守りのITは企業の活動を止めないために不可欠な業務であり、定型作業や正確性を重視するタスクが多く含まれます。
なぜ守りのITが障がい者雇用と親和性が高いのか
守りのIT業務には、次のような特徴があります。
- 定型作業が中心:アカウント管理、PCセットアップ、ソフトウェア更新など。
- 正確性・集中力が求められる:一つのミスが業務全体に影響するため、丁寧な作業が重要。

このモデルは、特定の障がいに限定されるものではなく、集中力や正確性を活かせる業務を提供することで、多様な障がい特性に対応できる柔軟性を持っています。
さらに、ITスキルを身につけることで、単純作業に留まらず、キャリア形成の可能性が広がります。
社会的意義 – SDGsとDX推進の両立
「情シス業務×障がい者雇用」は、単なる雇用創出ではなく、企業と社会にとって大きな価値を持つ取り組みです。
SDGs「働きがい」
誰もが専門性を活かし、やりがいを持てる仕事に就けることは、持続可能な社会の重要な要素です。
情シス業務は、障がいのある方にITスキルを身につける機会を提供し、キャリア形成を支援します。

DX推進の基盤強化
企業がDXを進めるためには、IT基盤の安定運用が不可欠です。
情シス業務はその土台を支える役割を担っており、障がい者雇用を通じてIT基盤を強化することは、企業の成長戦略にも直結します。
企業と社会のWin-Win
企業はIT人材不足を補い、業務品質を安定させることができます。
一方、働く人は専門性を高め、自己肯定感ややりがいを得られます。
このモデルは、企業の競争力強化と社会的包摂を同時に実現する仕組みです。

「情シス業務×障がい者雇用」は偶然ではなく必然。
企業のIT基盤を守りながら、働く人のキャリアを育む新しいモデルです。
Colorful Assist Blogの発信について
アストンでは、障がい者雇用支援の取り組みを【Colorful Assist Blog】にて継続的に発信していきます。
誰もが安心して働ける社会の実現に向けて、IT業務を通じた新しいキャリアの可能性を広げていきます。
ぜひ、今後の発信にご期待ください。